おそろし

宮部みゆきの時代物です。

おそろし (新人物ノベルス)

おそろし (新人物ノベルス)

この作家「火車」の頃から好きなのですが、最近は、分野によって好きなものとそうでないものに分かれるようになりました。

母の好みとしては、ファンタジー系はちょっと苦手。現代物も、最近は細かい描写が多くて、ストーリー展開がちょっと遅い気がして。

時代物、結構好きなんです。

以前読んだ「震える岩」も面白かったですが、こちらの方がウワテでした。





「どうしてこうなってしまったのだろう」そんな登場人物の声が聞こえてきそうなくらい、どうしようも無い、想い、憎しみ、そしてせつなさ。

もちろん、その中には、不思議なおそろしさも混じってます。





一番印象深い、最初の一話の題材は、彼岸花

今、咲き誇っている彼岸花を眺める度に、目の奥でじわっと涙がこみ上げそうな、ほの悲しいその話を思い出してしまいます。

決して嫌な想いではないのですが。




最近読んだ中で一押しの本です。